5.エクセルレガシー問題

「エクセル(Excel)レガシー問題」とは?

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耳慣れない言葉ですが、これは、エクセルに代表される表計算ソフト(スプレッドシートと呼ばれる)を利用して管理している業務データが適切に管理・活用出来なくなり、かえってデータ管理上のリスクになってしまうという問題を指します。

エクセルはマクロを利用した簡易ツールなど、非常に便利な業務アプリケーションですが、その反面、

  • 担当者レベルで作成された数式やマクロが再現不可能なブラックボックスとなる
  • あるセルで参照されていたスプレッドシートが削除されたことで、数式がエラーになる

といった、管理上のリスクを抱えやすいという問題があります。こうした状態がいわゆる「エクセルレガシー問題」と呼ばれています。

2007年に日本版SOX法(日本版企業改革法)が制定され、内部統制が企業にとっての重要課題となってからは、エクセルレガシーは統制の観点からも課題となっています。特に、財務情報を管理しているスプレッドシートに関する内部統制は「スプレッドシート統制」と呼ばれています。

企業内でのスプレッドシートの使用実態

実際に、企業内でスプレッドシート(主にエクセル)はどれだけ使用されているのでしょうか?
日本CFO(最高財務責任者)協会が上場企業500社の財務担当者宛てに実施した調査によると、

  • 業務管理プロセスにおいてスプレッドシートをほぼ毎日利用している企業は73%
  • 予算・実績管理プロセスにおいても51%がほぼ毎日スプレッドシートを利用

( 日本CFO協会の主任研究員でマイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部の米野宏明シニアプロダクトマネージャー)
という結果が出ています。

経営に与えるリスク・インパクト

エクセルレガシー問題が潜在的に経営に与えるリスク・インパクトには次のようなものが挙げられます。

  1. エクセルでのロジックミスで誤ったまま仕事を進める。
  2. データやロジックが不要に上書きされる。
  3. 「正しいエクセルファイルがどれか分からない」という事態に陥る。
  4. 財務報告(特に連結決算処理)を誤る。
  5. エクセルのバージョンアップで過去の資産が使えなくなる。(資産額については不明です)

「J-SOX」がエクセルレガシーに与える影響

財務諸表の作成に関与しているエクセルはすべて内部統制の対象となります。

具体的なチェックポイント
  1. エクセルで受け渡す際、データが保全されているか?
  2. エクセルの処理上に誤りが含まれていないか?
対策
データの保全性に対して
  1. パスワード・ロック
  2. 文書番号の管理(修正履歴管理)
処理上の誤りに対して エクセルのメンテナンス性を向上させる
  1. 使用しているエクセルのテストを行い、誤りがないことを確認。
  2. 税制改正などでエクセルのシステムロジックを変更する場合には、システムの変更履歴を書く。
  3. 仕様書を書く。
つまり内部統制の対象となるエクセルファイルは全て、社で開発したシステムと同等の扱いに格上げする。事後的チェックを行い、組織として承認する。

代表的なエクセルレガシー問題とその対策

問題 対策
開発は楽、メンテナンスは大変 エクセルのメンテナンス性を向上させる。
  • セル内にはなるべく関数は埋め込まず、VBAで記載する。
  • イベントはボタンなどで明示的にする。
→メンテナンス性を向上させた開発は、弊社の得意分野です。
開発した本人がいなくなる 各エクセルファイルについての引継ぎを行う。
  • トラブルの際には、エクセルのスペシャリストが問題解決にあたる。
→弊社はエクセル、アクセスを使った開発の専門会社で、多くのノウハウがあります。
資産がどこにあるか把握できない 個人で管理するレベルと組織で管理するレベルに分ける。
  • 具体的には、エクセルで使用人数が一定レベル以上のものなどは、管理対象として資産を継承できるようにする。
→弊社のシステム監査技術者がアドバイス可能です。

弊社のエクセルレガシーに対する考え方

【計画時】
エクセルのパスワードなどのセキュリティ強度に対するアドバイス
システム監査技術者でシステム開発もこなすエクセルのプロがアドバイス致します。
エクセルレガシーの組織運用ルールに対して業務アドバイスが可能です。

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【運用時】
エクセルでの開発は、通常の開発と同等の位置付け
仕様書を作成するとともに、入念なシステムテストを行います。
エクセルとアクセスの利用の切り分け
処理が複雑になるほどアクセスの方が容易に管理できます。

本来ならアクセスで開発すればもっと便利にメンテナンス性が上がるのに、無理にエクセルで稼働させているものが「エクセルレガシー」の潜在的な問題と考えます。

【保守時】
メンテナンスサポートで弊社以外が作成したものも対応
トラブルが発生した場合にはシステム開発を経験したエクセルのプロがサポート致します。

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