耳慣れない言葉ですが、これは、Excel(エクセル)に代表される表計算ソフト(スプレッドシートと呼ばれる)を利用して管理している業務データが適切に管理・活用出来なくなり、かえってデータ管理上のリスクになってしまうという問題を指します。
Excel(エクセル)はマクロを利用した簡易ツールなど、非常に便利な業務アプリケーションですが、その反面、
といった、管理上のリスクを抱えやすいという問題があります。こうした状態がいわゆる「Excel(エクセル)レガシー問題」と呼ばれています。
2007年に日本版SOX法(日本版企業改革法)が制定され、内部統制が企業にとっての重要課題となってからは、Excel(エクセル)レガシーは統制の観点からも課題となっています。特に、財務情報を管理しているスプレッドシートに関する内部統制は「スプレッドシート統制」と呼ばれています。
実際に、企業内でスプレッドシート(主にExcel(エクセル))はどれだけ使用されているのでしょうか?
日本CFO(最高財務責任者)協会が上場企業500社の財務担当者宛てに実施した調査によると、
( 日本CFO協会の主任研究員でマイクロソフト インフォメーションワーカービジネス本部の米野宏明シニアプロダクトマネージャー)
という結果が出ています。
Excel(エクセル)レガシー問題が潜在的に経営に与えるリスク・インパクトには次のようなものが挙げられます。
財務諸表の作成に関与しているExcel(エクセル)はすべて内部統制の対象となります。
データの保全性に対して |
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処理上の誤りに対して | Excel(エクセル)のメンテナンス性を向上させる
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問題 | 対策 |
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開発は楽、メンテナンスは大変 | Excel(エクセル)のメンテナンス性を向上させる。
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開発した本人がいなくなる | 各Excel(エクセル)ファイルについての引継ぎを行う。
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資産がどこにあるか把握できない | 個人で管理するレベルと組織で管理するレベルに分ける。
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本来ならAccess(アクセス)で開発すればもっと便利にメンテナンス性が上がるのに、無理にExcel(エクセル)で稼働させているものが「Excel(エクセル)レガシー」の潜在的な問題と考えます。
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